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山梨県立あさひワークホーム事業計画書
①管理運営にあたっての基本理念、運営方針
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１ 管理運営にあたっての基本理念 社会福祉法人 山梨県身体障害者援護協会（以下「当法人」という。）は、昭和 ５８年４月に建設された身体障害者授産施設の山梨県立あさひワークホーム(以下 「ワークホーム」という。）を経営するため設立された法人です。 設立にあたっては、働く喜びと、自立への意欲を持つ障害者の親たちで組織する山 梨県肢体不自由児者父母の会連合会が、下部組織である山梨県立あけぼの医療福祉セ ンタ－身体障害者更生部門の保護者会とともに、その必要な資金について多くの浄財 を集めて昭和５７年８月に認可されました。 施設運営にあたっては、「個人の尊厳を保持し、地域での自立生活を確保するため、 多様な福祉サービスを利用者の意向を尊重しつつ、総合的に提供されるよう創意工夫 していくこと」を基本理念としてこれまで努力し、所期の成果を挙げてきたことと確 信しています。 一方、障害をもつ人の「主体的に生きよう、自己実現を図ろう」とする意欲はます ます高まっており、人権の最大限の尊重、すべての人に優しさをもたらすユニバーサ ルデザインの導入は時代の要請となっています。 これらのことを踏まえ、当法人が、引き続きワークホームの管理運営を受託するに あたっては、利用者の「笑顔と共に、豊かな人生」を基本とします。そのうえで、機 能の維持向上、生活、就業、生き甲斐等あらゆるライフステ－ジにおける様々なニー ズ・課題を有機的に解決する「中・長期計画」を策定し、多彩な支援メニューの創造 とサービスの提供により、その人にふさわしい自立と快適な地域生活をいち早く実現 し、もって、ノーマライゼーション社会の推進に貢献します。 ２ 管理運営にあたっての運営方針とサービスの提供 当法人がワークホームを管理運営するにあたっては、全ての利用者が、一日も早く 地域での自立が出来るよう、多様なサービスを提供することを基本とします。このた めには、ひとり一人の個性に基づき、最長でも３年を期限とする個別支援計画を作成 します。そのうえで、就労移行支援をはじめとする、あらゆるライフステージに関わ る質の高いサービスを当たり前のこととして提供し、常に利用希望者の絶えない魅力 的な施設をめざします。 （１）一般就労支援 企業などへの一般就労は、利用者の自立と社会経済活動への参加の理想的な姿で す。このために必要な訓練等の就労支援については、常に利用者の意志と人格を尊 重した適切なサービスを提供していきます。 ① パソコンや運転免許など就業に有効な職業訓練は、障害の態様や本人の希望に できる限りマッチする多彩な訓練メニューを用意し、その実施にあたってはボラ ンティアや地域の専門家等、社会資源を有効に活用していきます。 |
② 利用者の能力を最大限生かせることのできる事業所を見つけるため、障害
者職業センターでの職業評価、ハローワーク求職活動等の支援を行います。
③ 実習を経て施設を退所し、トライアル雇用（試用期間）から本採用へと安
定的に移行させるには、本人と家族の安心が必要不可欠のため、ジョブコー
チ等のフォローアップ体制を確立していきます。
（２）作業指導
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一般就労が当面困難な利用者に対しては個別支援計画に基づき、受託加工、自 |
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より地域での生活や一般就労移行に向けた意識改革を促します。 ① 障害状況に応じた作業を提供するため、多種・多彩な作業種目を設け、選択の 範囲を広げます。 ② 常に新規作業の開拓を行い、より高い賃金を得られる利益率の高い作業種目を 取り入れていくことで、働く意欲と生き甲斐を持てる就労支援を行います。 ③ 授産活動を地域環境保全活動の一つとして捉え、有価物のリサイクル作業を継 続的に事業展開し、循環型社会づくりの一翼を担うことで社会に貢献します。 （３）生活支援 重度・重複化、高齢化を踏まえ、日常動作訓練が必要な利用者が増えています。 そのために授産施設でありながらも障害の状態やそれぞれの生活史から生じる意見・ 希望を取り入れ、地域社会や家庭との結びつきを重視した支援を行います。 ① 個別支援計画の策定にあたっては利用者・保護者の参加と同意を求める、いわ ゆるインフォームドコンセントの手法を導入し、これに基づいた多彩なサービス を提供します。 ② 地域での生活に限りなく近い居住空間をめざして、入浴回数、食事時間等、一 般的な生活パターンを重んじた明るく楽しい生活を提供します。 ③ 意見や要望を述べやすい環境づくりに心掛け、その意見を運営会議等で検討す るなどのルールをつくり施設運営に反映させます。 ④ 提供したサ－ビスの質を常に自己評価して見直しを図るとともに、第三者評価 制度を取り入れ、提供する福祉サ－ビスの改善に役立てます。 ⑤ 健康的な日常生活を送るための看護師、栄養士による個別の健康管理マニュア ルを策定します。 ⑥ 日常的に起こる小さな危険現象を見逃すことなく、利用者の生命身体の安全確 保に向けたリスクマネジメントをマニュアル化していきます。 ⑦ 地域移行に関する情報を積極的に提供し、利用者自身が地域の中で、多様なサ ービスから見合ったものを選択して、自立した生活が送れるよう支援します。 ⑧ 防災計画を策定し、情報連絡体制、応援、地域協力体制、非常食と生活必需品 の備蓄に努めます。 （４）人権への配慮 施設のような小さな社会ではともすれば人権に関する問題が生じがちです。これ を防ぐためオープンな施設運営と職員に対する人権意識の啓発を進めます。 ① 利用者の公平平等な権利擁護については、利用者と施設は対等であるとの視点 から、施設長や第三者委員が陣頭に立つ苦情解決体制を確立します。 ② 個人情報の保護については、パソコンはもちろん支援員のメモに至るまでデー タ管理をするためのマニュアルを策定します。 ③ プライバシーの保護については、サービスの提供、利用者間の人間関係等の面 で非常にデリケートな課題をはらんでいることから、より完全な保護に向けてマ ニュアルを設定し、周知徹底を図ります。 （５）安定的事業経営への取り組み 常に高い評価を得られるような多角的な取り組みを通じ、利用者の定員や収入を 確保し、安定的な事業経営をしていきます。 ① リハビリテ－ション病院の退院者の利用が少なくなっています。ソーシャルワ ーカー部会などあらゆる機会を捉え、病院の関係者に積極的に働きかけ利用を促 進します。 |
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② 市町村の担当者はともすれば施設数が多い老健施設などに利用を勧める傾向が あります。授産施設の方が適切なケースも少なからずあることの理解を促すため 施設見学会などの取り組みをしていきます。 ③ 近年、養護学校の卒業生が入所するケースが少なくなっていますので、在学中 の実習・体験入所を積極的に受け入れます。 ④ 重度化や在宅指向に対応するため、通所部門では日中の限られた時間内での効 果的な支援を工夫します。 ⑤
施設利用の状況を分析すると、支援費制度施行後、情報不足による利用のミス マッチが見られます。本来の利用を促進するため、圏域ネットワーク等関係機関 との密接な連携を図り、ＰＲをはじめ利用に向けての活動を積極的に展開します。 ⑥ 障害の種別の一元化も視野に入れ、いつでも受入出来るよう柔軟で効率的な体 制を整えていきます。 ⑦ 支援費によるサービスからはずれる個別ニーズに対応するため、有償による多 面的なサービスを用意します。 ⑧ 充実したホームページにより、広く施設の情報を発信し、施設の内容を理解し ていただきます。 （６）利用者の社会参画 利用者の能力・施設の持てる機能を積極的に提供・発信して、ともに生きる心豊 かな地域づくりに貢献します。 ① 受託加工、リサイクル作業等を通じて地域経済と環境に貢献していきます。 ② 誰にも優しさをもたらすユニバーサルデザインの効果を積極的に情報発信する ことにより心豊かな社会生活に貢献していきます。 ③ 施設内をネットワーク化する等ＩＴ環境を整え、情報の収集・発信を通じて社 会参加を促進します。 ④ 定期的なゴミ拾い等、地域の環境美化活動に積極的に取り組みます。 ⑤ 利用者による学校等での福祉講話の講師、ピアカウンセリング※等ボランティ ア活動への参加を促進します。 （※ピアカウンセリング：悩みをもつ障害者に対して利用者が話をし、傾聴・共感 等の過程を経て精神的な安定や悩みの解消に導く手法） （７）地域社会の中の施設経営 防犯や消防、利用者の見守り等、ワークホームが地域に依存することは多岐にわ たります。一方、施設がその持てる機能を通じて地域の発展に寄与している面もあ ります。こうした相互の関係をより一層発展させる取り組みをしていきます。 ① 利用者が、家族や地域住民、地域社会との関わりの中で、自立に向けた訓練が できるようオープンな施設経営を行います。 ② ２４時間継続する施設機能を十分に生かし、地域に住む在宅障害者家族への質 の高い短期入所福祉サ－ビスを提供します。 ③
福祉事務所、市町村、保健・医療機関、関係福祉施設及び福祉団体等との連携 を密にし、圏域ネットワークによる地域福祉の向上に貢献します。 ④ 地域福祉の裾野を広げるための小・中・高等学校の福祉教育に職員や利用者が 協力します。 ⑤ 福祉の人材育成はワークホームの社会的な責務と捉え、教員、社会福祉士、介 護福祉士養成の大学及び専門学校との連携を深め、計画的に学べる効果的なプロ グラムを策定し、介護体験や実習の場として積極的に提供します。 ⑥ 施設支援が必要な災害時における、地域の災害弱者に対して、速やかに緊急一 時入所等の対応を図ります。 |
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（８）地域交流の推進 地域住民・ボランティアと利用者・職員がそれぞれの人間的交流を通じ理解を深 めていくことは心豊かな社会づくりに有益です。このために社会福祉村を舞台とす る様々な取り組みを展開していきます。 ① 施設事業・地域行事への双方向参加による地域交流活動を幅広く展開し、施設 を開放して集会や学習及び相談の場としての利用も図ります。 ② 地域社会と施設をつなぎ利用者の社会参加促進に欠かせないボランティアの受 入を積極的に進め、ボランティアが主体的に活動できる様々なメニューの提供と 利用者との交流を推進し、障害者福祉への理解と生活の質の向上を図ります。 ③ あけぼの再整備工事で中断している「そよかぜの森コンサート」を、新設され る野外ステージを利用させていただき再開します。地域住民の参加と長年培って きたノウハウにより、共に生きる心豊かな地域福祉の推進に貢献します。 ④ インターネットを活用しながら各種の情報収集に努め、利用者援助技術等の向 上に励みます。また、収集した情報や援助技術、施設の提供するサービス内容と その効果、経営状況についてもホームページ、機関誌等により地域の方々に積極 的に情報公開します。 （９）職員資質の向上 ひと対ひとの福祉サービスにあって職員の人間性、介護能力、モラール等の資質 の向上は最大のテーマと言って過言ではありません。このための人事考課制度の導 入、多様な研修機会の提供などの取り組みを進めていきます。 ① 職員の能力や努力の成果が反映される人事考課制度を導入して、職員の意欲向 上と福祉ニーズに応え得る人材の育成に努めます。 ② 利用者の多様なニーズに的確に対応していくため、内部研修の実施、県社会福 祉人材センターの活用、各種研修会への参加及び介護福祉士等の資格取得への配 慮奨励等職員の資質向上に努めます。 ③ 地域福祉を推進するには、各専門職との連携に耐え得る能力と社会性及び人間 性が要求されるため、職員全員が自己研鑽に努めます。 ④ 障害者福祉構造が変わろうとしている今日、職員各人のより一層の専門性と 先見性が問われる時代であることから、研修成果を職員の共有財産として、利 用者サービスの向上に活かします。 ⑤ 職員は利用者と社会をつなぐ窓口です。一社会人としての幅広い見識を持ち、 間性を高めるよう一層の努力を求めます。 （１０）効率的な維持管理の考え方 社会福祉基礎構造改革並びに社会経済情勢の変化及び三位一体改革による補助金 削減等、福祉を取り巻く厳しい状況に鑑み、当法人は昨年度、地域福祉の前進に寄 与するための「経営改善計画」を策定し、スタートしました。この中には、物件費 のみならず人件費の大幅カット等厳しい内容が含まれていますが、さらに一層の経 営基盤の強化が必要となっています。
このような状況にあっても、人権を尊重し、サ－ビス水準を向上させるという視 点は決して外すことなく、コスト意識を持った経営に努めます。 （１１）非常災害時の利用者の安全確保の考え方 地震や火事に対応する防災計画を策定し、それに基づく夜間対応や防災機器の取 扱などのマニュアルを整備するほか、自衛消防組織を編成し、地震、火災等災害別 の緊急避難訓練を随時行います。社会福祉村内の相互援助体制をより強化するとと もに地域消防団との連携体制を確保します。 |
② 管理運営の内容に関する事項
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管理運営については、２２年間にわたる受託経験で得られたノウハウを十分に発揮 し、さらに県民の財産を預かっているという意識を念頭において、管理・監督者で構 成する運営委員会を設け、提供する福祉サ－ビス、施設の維持管理、利用者の安全管 理などについて、定期的に評価・分析してその向上に努め、経営や業務の効率化と改 善に取り組みます。 また、施設の老朽化と時代の要請に対応するため、設置者である県の協力を得なが ら設備機器の更新、個室化等の大規模改修に取り組みます。 １ 施設の効率的な維持管理 （１）施設設備の効率的な維持管理 次の項目については、業務員が中心となり可能な限り職員による施設設備の維持 管理を実施し、外部委託費用等の軽減を図ります。 ① トイレ・床の清掃、ワックス掛け。 ② 建物（屋根材含む）の点検と修繕。 ③ 芝生・緑化樹等の維持管理。 ④ ホームページ、広報誌の作成。 ⑤ 障子・アミ戸の張替、カーテン・ブラインド・パーテーション・サッシの修繕。 ⑥ ファンコイルフィルター、マット・カーペット等の洗浄。 ⑦ 業務用車両のタイヤ交換等の維持管理。 （２）施設等維持管理の合理化と経費の節約 競争入札の導入、備品の買い替え基準の設定、省エネ対策等総合的に進めること により施設等維持管理の合理化と経費の節約に努めます。 ① 電気設備保守点検、防災設備の保守点検等各種メンテンナンス料、備品購入に ついては、可能な限り競争入札の活用等発注方法を見直します。 ② 備品や機械設備の現状を常に把握し、使いやすさ、将来性、コストの比較等を 研究した上で、備品類の買い替え基準を設定します。 ③ 冷房２８度、暖房１８度とする室温設定、休憩時間中の消灯など省エネルギー を推進するためのマニュアルを設定します。 ④ 備品のリサイクル活用、ペーパーレス化の推進、両面コピー・封筒の再利用等 の省資源を推進します。 ⑤ 施設職員による環境整備工事や各種補修工事等、職員研修を通じて物を大事に 扱うコスト意識を啓発推進します。 （３）施設設備の充実 施設設備については、オープン当初から誠実に維持管理に努めてきましたが、老 朽化や新たな時代の要請には的確に対応する必要があり、そのための取り組みを進 めていきます。 ① 老朽化への対応 ・耐用年数を大幅に超えるボイラーや空調システムなどエネルギー機器の更新 ・厨房、浴室、トイレ等水回りの改修 ・受水槽、非常用自家発電機、蓄電池、厨房機器の更新 ② 時代の要請への対応 ・プライバシーの保護に対応するための個室化と相談室の新設 ・作業種目の拡大に伴う作業室の増床 |
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・車椅子利用者の増加に伴う食堂の増床 ・通所利用者のための休憩室、ロッカールームの新設 ・地域移行のための日常訓練棟の新設 ２ 安全管理体制の確立と取組み 多くの人が生活する施設では、危険と常に背中合わせと言われています。小さな危 険の目が積み重なって大事故につながる可能性が高い、いわゆる「ヒヤリ・ハット論」 などを参考にして様々な取り組みを行うほか、地域や関係機関との連携を図って緊急 時における安全管理体制を確立します。 （１）防犯・防災体制の充実強化 犯罪の未然防止、災害に備えた食料や水などの備蓄、早期通報・夜間連絡・管理 体制の充実、防災訓練の実施等、防犯・防災対策の強化を徹底します。また、保安 システムの運用に万全を期し、地域消防団による夜間巡回等安全活動組織との連携 体制を確保します。 （２）設備等の保守管理 消防設備など利用者の安全確保に重要な事項は、定期的、継続的に建物内外の設 備・環境の状況を点検し、明らかになった問題点を迅速に改善していく安全管理マ ニュアルを策定して、常に安全で安心できる居住空間を提供します。 （３）コミュニケーションの確保 職員朝礼等日常的な情報交換や意見交換ができる場を設け、ヒヤリハットの報告 等、危険情報を共有して事故防止に努めます。 （４）感染症の予防・症状の急変への対応 ① 感染症の予防 ・日常的な手指消毒、うがい、口腔ケアの支援をする他、消毒機器をきめ細かに 配置します。 ・浴槽水のレジオネラ菌や浴室脱衣場での感染症予防のため、専門機関による検 査と定期的な消毒を実施します。 ・飲料水の残留塩素濃度や濁り等定期的な検査を行います。 ② 症状の急変への対応 ・ケガ、服薬、発作、介護事故等利用者に関する突発事態に対応するマニュアル を制定し、安全確保の体制を確立します。 （５）事故発生の予防 ① 利用者居室等、地震による落下物の防止に務めます。 ② 建物内外の利用者通路に障害となる物がないよう定期的に点検します。 ③ 災害時利用者が安全に避難できるよう避難路を常に確保します。 ④ 施設内の自動車運行においては、通行ゾ－ンを限定する等車両と歩行者を明確 に区分けし、利用者の安全に配慮します。 ⑤ 利用者の通所送迎等について、運転する職員の健康検査と車両点検を随時行い、 安全を確保します。 ⑥ 体温調整機能に欠ける利用者のため、空調管理を徹底し、利用者の健康管理に 努めます。 |
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③ 日常生活支援サービスの基本方針
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１ 基本方針 ワークホームの利用者になったときには、その人の歴史・生活環境を詳細に検証し、 達成すべき個々の目標を定めたサービス内容を組み立てる必要があります。 この際留意すべき基本的事柄は、 ○基本的人権の尊重 ○プライバシーの保護 ○個別サービスの期限設定 ○安心・安全、快適な空間の提供 ○苦情解決体制の確立と利用者の満足度の確認 等が考えられます。 施設のサービス、家族の理解、それらを温かく見守る地域社会が有機的に連携を図 ることが、より質の高い生活支援サービスにつながります。このためには、施設のホ ームページ等による情報公開、家族との頻繁な交流、圏域ネットワークの活性化等幅 広い取り組みをしていきます。 ２ 支援内容 （１）日常生活支援 日常生活から生じる様々なニーズに対応する支援にあたっては、個性の尊重とと もに完全自立をめざしたリハビリの意図を持って行います。 ① 食事支援 食事には健康の源、食文化の啓発という側面もあることから、毎食のセレクト メニューや季節感あふれる行事食などを提供し楽しく食事ができるようにします。 おかゆ、刻み食をはじめ、メニューのセレクトなどの介助はきめ細かく行います。 ② 排泄支援 同姓介助を基本として個々の状態に合わせた支援を行います。また、排泄に伴 う特殊な状況（おむつ・導尿・浣腸・尿器の使用など）には、技術習得に努める など安心・安全・清潔に心がけます。 ③ 入浴支援 週３回の入浴、夏季の毎日のシャワー浴、冬季のしもやけ予防足浴をはじめと して、ケガ病気等の利用者には清拭を行うなどにより、疲労回復と清潔な身体状 況の保持に努めます。 ④ 整容支援 衣類着脱、洗面等は、利用者の障害と希望にあった支援を行います。理美容に ついては近隣情報の提供や定期的な出張理美容店の来所などの便宜を図ります。 ⑤ 清掃・洗濯等支援 居室整理、清掃、洗濯など自分のできる範囲は自分で行うようなるべく仕向け、 出来ない部分だけ、職員が手助けして清潔で快適な生活が送れるように支援しま す。また、クリーニングなども、出張サービスの斡旋を行います。 （２）有償支援サービス 支援費制度では想定していない利用者が必要とするサービスは数多くありますが、 その中で施設が提供可能なものについては有償で実施します。この場合の経費負担、 施設・職員・ボランティアの責任、保険などの事項については別途定めます。 ① グループ活動 施設見学、陶芸体験、映画鑑賞など比較的近い地域での活動は、日常生活に潤 いをもたらすだけでなく、地域社会への移行にも有益です。幅広い地域情報を提 |
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供し利用者の自主性を尊重した計画、実施を支援します。 |
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② 利用者旅行 日頃の気分転換や開放感を味わい、利用者、家族、職員相互との親睦を深める ための旅行を、利用者の希望により日帰りや宿泊で計画、実施します。 ③ 金銭管理 金銭の管理は、原則として利用者もしくは家族としますが、希望する場合は、 別に定められた『利用者金銭預かり要項』により、公正な取り扱いをします。 ④ その他のサービス 買い物の支援、各種手続きの代行、指定医療機関以外の通院介助及び送迎、文 書のコピー等のサービスの有料化については公平性や他の制度との関連に留意し ながら、今後検討していきます。 （３）交流を深める施設行事 生活にメリハリを生む季節の行事（花見会、納涼会・年末の忘年会、節分会など）、 地域の人とのふれあいを深める行事（そよかぜコンサート、老人会とのスポーツ交 流会、社会福祉村祭、障害者施設との交歓会など）を数多く設定し、利用者の参加 を促すことにより、地域の理解や社会福祉村の一員である認識を深めます。 （４）自主活動 ① クラブ活動 利用者の人生を豊かにするクラブ活動には、多彩なメニューを用意するととも に、専門ボランティアの協力を仰ぐなど、より効果的な実施のための取り組みを します。 ② 利用者の自治会活動 円滑な共同生活を送るためには、飲酒や掃除当番などのルールづくりが必要で す。また、利用者相互の親睦を図ることも大切で、これらは施設から強制される のではなく自主的に解決されるのが望ましく、このため、組織された自治会の活 動について側面支援します。 ３ 個人情報の保護とプライバシーの尊重 （１）個人情報の保護 ① 個人情報の保護に関するマニュアルを策定します。やむを得ず個人情報を使用 しなければならないときは、治療・施設変更・家族への状況説明等、範囲を限定 し、本人の承諾を得た上で取り扱います。 ② 個人情報の収集は必要最小限をこころがけ、本人家族の納得を得ます。さらに 相談、面接の時間や場所に配慮します ③ 個人情報管理責任者を設置し、パスワードや文書の管理を行います。 （２）プライバシーの尊重 ① 通信については、郵便物の手渡しや電話の取り次ぎなど気を配ります。 ② 家族や知人友人の面会については、面会記録や面会場所などに配慮します。 ③ 宗教や信条などの配慮については、個別のバックグランドを尊重しますが、全 体の不利益と思われるときには、別途対応します。 |
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４ 健康管理 |
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（１）異常の早期発見と治療 ① 集団生活では恐ろしい、食中毒や水虫・インフルエンザ等の感染症を予防する ため、うがい手洗いの励行と消毒機器のこまめな配置を行います。 ② 早期発見のため、視診や検温・血圧測定などのバイタルチェックの励行を日常 化します。そのうえで自覚症状・嘔吐・欠食等があった場合には原因を究明して、 医療機関の受診等速やかな対処をします。 ③ 嘱託医による定期健康診断をはじめ歯科、皮膚科等症状ごとの健診も随時行い ます。 （２）ひとり一人の健康 ① 既往症、障害の特性、年齢等を内容とする健康管理表を随時更新整備して的確 な健康管理に役立てます ② 医療機関との密接な連携の下、投薬管理、軽微な治療、慢性的疾病の観察など 看護師・支援員が一体となって行います。 ③ 喫煙は、健康に対する意識啓発を行うとともに、喫煙場所を設け受動喫煙を防 ぎます。 （３）心の健康の確保 ① 自傷行為のような心の病には、ねばり強い接触を通じて信頼関係を確保し、心 の安定につなげていきます。 ② 心の病はデリケートですが、施設内対応が困難になった場合、症状に応じて専 門医療機関あるいは行政機関の協力も視野に入れて対応します。 （４）医療機関との連携 あけぼの医療福祉センターをはじめとする協力医療機関との連携を密にし定期受 診や緊急時に対応します。 ５ 家族との交流 思いやりあふれる家族の支援、専門的サービスを主体とする施設の支援、そのどち らも自立にむけた日常の訓練や地域移行には欠かせません。いち早い支援の成果を得 るためには、施設と家族の一層の連携が必要です。従って交流については、以下のこ とについて積極的に取り組んでいきます。 （１）本人と家族の気持ちを尊重しながら、家族の絆を深めるため、休日・盆・正月で の帰宅を勧めます。 （２）家族がいつでも来所して、作業の様子や生活環境が確認できる機会を作ります。 （３）本人・家族・施設による三者面談などの機会を随時設け、情報の共有化を図りま す。 （４）家族会『あさひ会』は、利用者が施設生活を快適に送れるようバックアップする 有益な組織です。その活動が円滑に行えるよう連絡業務について支援します。 |
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６ 非常災害時の安全確保 （１）地震や火事に対応する防災計画を策定し、それに基づく夜間対応や防災機器の取 |
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扱などのマニュアルを整備します。 （２）自衛消防組織を編成し、適切な初期対応に備えます。また、休日夜間等緊急時に おける職員の出動体制を明確にし、非常招集等の模擬訓練をします。 （３）施設毎の避難場所や緊急物資の確保について、社会福祉村内の相互援助体制をよ り強化します。また、地域消防団との日頃の連携を密にします。 （４）利用者の個人情報や緊急時の連絡先を記載したフェイスシートや健康管理票を随 時更新整備し、必要に応じて関係機関に提示できるようにします。 （５）吸引器、蘇生バック等救急機器を整備するとともに職員の防災及び救急救命法の 研修を随時行います。 （６）防災意識を高めるため、地震、火災等災害別の緊急避難訓練を随時行います。 ７ 苦情解決体制の確立 サービスの提供、人間関係、家庭の状況変化等各場面において生じる利用者の不満 が苦情にまで発展することがままあります。それを放置することなく適時、適切に解 決していくことがサービス向上の原点と考えます。 （１）苦情解決体制 ① 苦情受け付け担当者の設置（管理課員） ② 苦情解決責任者の設置（施設長） ③ 第三者委員の設置（学識経験者など、２人以上） （２）苦情解決手順 ① 苦情解決の仕組みを説明した分かりやすい資料を掲示するとともに周知徹底の ための説明会を開催します。 ② 直接、施設長や第三者委員に申し出るルートも周知徹底します。 ③ 検討内容の対応策を本人や家族にフィードバックします。 ④ プライバシーの保護や代筆制度など苦情を出しやすい環境を整えます。 ⑤ 申し出た本人と家族に配慮したうえで、匿名による解決結果を公表します。 ８ 短期入所における生活支援
短期入所は、本人の希望や家族の事情で短期間利用するもので、時代を背景として ニーズが高まってきています。しかし、入所が突発的のことが多く、情報が少ないた め詳細な支援計画が策定しにくい面がありますが可能な限りニーズに近づく努力をし ていきます。 （１）一定期間、熟練支援員によるきめ細かな支援をします。 （２）家庭の環境に近づけるために ① 希望により普段使い慣れた身の回りの物や寝具の持ち込ができます。 |
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② 可能な限り生活時間を家庭に近づけます。 ③ 食事や排泄などの生活行動全般について理解を深め、その人に最も適切な支援 をします。 |
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（３）緊急時の対応が円滑に行われるように、家庭との連絡を密にして利用者も家族も 安心できるようにします。 （４）日中活動は入所利用者と同じメニューを用意しますが、その利用は希望に基づい て対応します。 ９ 通所事業における生活支援 通所利用者は日中活動の支援が中心になります。限られた時間に有効に訓練や支援 が出来るようにします。 （１）家族との連絡を密にして、家庭での変化や施設での状況を知らせ支援に滞りや視 点の違いがないようにします。 ① 必要に応じて連絡ノートを活用します。 ② 緊急時の連絡先や対応方法を家族と確認します。 （２）通所送迎については、「福祉有償運送サービス」の認可を取得し、適切かつ安全 に行います。 |
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④ 授産活動・作業訓練にあたっての基本方針
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障害者が地域社会で経済的に自立していくためには就労の課題を解決すること が重要です。そのために授産施設においては、利用者の意向を充分尊重したうえ で、一日も早く地域社会での安定した生活が可能となるよう職業訓練、企業や関 係機関との連携など様々な就労支援サービスを提供していきます。 |
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１ 基本方針 個別支援計画に基づき、障害の状況及び個々のニーズに応じた就労支援サービ スを、利用者の意思と人格を尊重したうえで提供します。企業への就職をめざす 一般就労移行支援、作業を通じて高賃金をめざす継続的就労支援、社会参加の手 応えを実感する日中活動的就労支援など多様な支援サービスを提供することで、 利用者の労働権を確保します。 ２ 就労支援 働く意欲のある障害者に、残存機能の発見・開発、労働習慣など社会適応力の 養成、受託加工等生産活動の場の提供などを目的として多様な就労支援をしてい きます。 （１）一般就労移行支援 障害をもつと一般就労への意欲は減退しがちですが、それを喚起するための カウンセリング、残存機能の発見開発、家族の理解などの取り組みを行います。 その上で職業適性の見極め、企業等での実習を繰り返し行い、就労への心構え、 体力、持久力、労働習慣、職場の人間関係等が培えるよう支援します。 ① 就職意欲の喚起に向け、カウンセリング、日常の声掛けを通じて、施設内 生活での安定志向を打ち破り、色々な不安を取り除いて自信につなげていく 努力をします。 ② 個別支援計画に基づき残存機能の発見・開発、作業能力の見極めと自助具 の開発、作業適応訓練などを支援します。 ③ 保護者に対しても利用者の一般就労移行について、本人の現況説明、実習 先の見学などを通じて理解と協力が得られるよう促します。 ④ 障害者職業センターでの職業適性の見極め、ハローワークでの求職登録と あっせん等の手続きを進める一方で、就職・実習先の確保をしていきます。 ⑤ 就職・実習にあたっては、障害者職業センターのジョブコーチ支援事業や ハローワークの職場適応訓練等の各種制度を活用します。 ⑥ 実習を経て施設を退所し、トライアル雇用（試用期間）から本採用へと安 定的に移行させるには、本人と家族の安心が必要不可欠のため、定期的な職 場訪問や短期入所の効果的運用などによるフォローアップ体制を確立してい きます。 （２）継続的就労支援 就労意欲を持ちながらも企業での就労が直ちには困難な利用者が多いことも 現実です。公的負担が増えていく中で、こうした方々が経済的自立をするため の継続的就労支援は、まさしく一般企業並の取り組みが必要となってきます。 施設としては、有利な受注、施設設備の合理化などに努める一方、利用者は技 術を習得し、責任感をもって、高賃金が得られるような就労支援を行います。 ① 商工会等関係団体との連携、ホームページ等による情報発信、頻繁な企業 訪問を通じての作業提案等の営業努力をしていきます。 |
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② 自主的な生産をめざす作業チームの編成、作業動線の短縮、機械・設備の 整備、自助具の開発等の取り組みを通じて生産性の向上を図ります。 （３）福祉的就労支援 重度・重複化、高齢化により福祉的就労の必要性が高まっています。作業を 通じて働くことの楽しさや、利用者同士の交流、生活習慣のリズムが保てるよ |
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うに、また、生き甲斐を持って授産活動に参加できるよう支援します。 ① 作業内容の理解と就労意欲の向上を目的に支援します ② 所内外活動等に積極的に参加し、利用者の自主性を養います。 ３ 授産活動の推進対策 授産活動を円滑に推進していくためには、利用者と職員が一丸となった取り組 み、発注企業や関係機関との連携、職員のスキルアップ、幅広い情報の受けとめ と発信、地球環境への配慮等の様々な視点が求められます。 （１）毎月初めには、利用者全員、所長、職員による集会を開き、作業における利 用者の意見や要望等を聞いて、授産活動に反映します。 （２）共同受注、相互協力など授産活動の活性化及び支援体制を強化するため、他 福祉施設、関係機関等との連携や情報交換等を積極的に行います。 （３）会員となっている御勅使工業団地工業会及び周辺商工会との連携を図り、受 注の拡大、企業実習の受入等の協力を仰ぎます。 （４）施設のホームページや韮崎市商工会の風林火山ビジネスネットの内容を充実 し、自主製品の販売促進にとどまらず、大きなビジネスチャンスにつなげる努 力をします。 （５）職員は、職業技術の指導、就業支援に関する専門的技術の習得やジョブコー チ等の関連資格の取得をめざし、個々のスキルアップを図っていきます。 （６）循環型社会づくりに貢献するため、ゴミとして排出される資源の有効活用等 リサイクル事業を継続的な作業科目として事業展開します。 ４ 安全衛生対策 危険に取り巻かれている利用者の作業中のけがや事故等の発生を防止するため、 安全確保に必要な事項を定め、これに基づき作業場の環境整備と設備の安全確認 等を徹底します。 （１）安全衛生対策の徹底事項 ① 非常災害に備え、各作業班毎の非常口、渡り廊下・作業棟内の避難通路の 確保、棚等高所に置いてある物品の落下を防ぐ対策等を講じます。 ② 接着剤などによる中毒、過剰作業による手荒れ・腱鞘炎等の予防、電気器 具による感電、熱器具によるやけど、機械操作・治工具等によるケガなどの 事故防止のため、マニュアルを策定し安全確保に努めます。 ③ ほこりになる作業が多いことからマスク、帽子、帯電防止作業服を着用す る他、セントラルクリーナーによる空気の清浄化を図ります。 |
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④ 人と車を分離するトラックヤードを整備するとともに、フォークリフトの 運転は必ず有資格者が行い、操作方法の熟知と周囲への気配り等事故防止に 細心の注意を払います。 （２）安全委員会 所長、課長、課長補佐、医務担当者等をメンバーとする安全委員会を必要に 応じて開催し、事故防止対策等を検討します。 |
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① 日常の安全確保に必要なマニュアルを策定するほか、抜本的な事故防止対 策については、法人の中・長期計画の中に盛り込みます。 ② ケガや事故等が発生した場合、直ちに原因追及、再発防止対策を講ずるこ とはもちろんですが、事故になる前のヒヤリ・ハットの報告は絶えずありま す。これらを放置することなく分析、検討し問題意識を利用者・職員に徹底 していきます。 ５ 作業体制 作業内容別の小人数グループ制とすることにより、利用者がグループ内で自分 の役割を認識し、責任感・使命感をもって作業することができます。 また、作業がスムースに進行するように、利用者の障害に適応した自助具の制 作などユニバーサルデザインの考え方を積極的に導入します。 作業科 ・リサイクル科Ａ：使用済みトレイの選別他 ・リサイクル科Ｂ：コピー機のトナー容器の組立、清掃作業他 ・加工科Ａ：ファイル等軟質プラスティック製品の袋入れ・加工、バインダー の金具止め作業他 ・加工科Ｂ：鍵セットの組立、ネーム刺繍他 ・組立科：車部品の検査・組立作業他 ・紙器科：ダンボール製品の仕切組立、貼り合わせ作業 ・受託科：御勅使南公園・山梨県立大学グラウンド清掃、維持管理 利用者は希望するいずれかのグループに配属されます。 ６ 現場実習の受入 養護学校や更生施設等からの依頼による現場実習や職場体験実習を積極的に受 け入れ、当施設の理解と卒業及び退所後の進路先として利用いただけるよう親切 丁寧に対応いたします。 ７ 授産会計の透明化 売上状況や光熱水費等の経費の支出状況を利用者に公開することにより、授産 会計の透明化を図り、利用者自身も社会経済活動に参加していることを意識して いただきます。 ８ 賃金支給 生産活動により得た収入は、必要経費を差し引いた後の全額を賃金として利用 者に還元します。その支給にあたっては、作業能力、生産性、意欲等１０項目を 適正に評価する賃金支給規定に基づきます。なお、この賃金支給規定は全員に周 知徹底するなど透明性の確保に留意しています。 |
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⑤ 地域支援の取り組み
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１ 基本的な考え方 地域福祉の前進を大きな目標とする当法人では、地域支援事業としてこれまで実 施してきた短期入所事業・通所事業を継続実施していきます。またあけぼの医療福 祉センターの再整備により中断している、音楽を介して取り組んだ地域啓発交流事 業「そよかぜの森コンサート」を再開します。この他にも施設の機能を最大限活か した取り組み、たとえば小中学校が行う福祉教育への職員・利用者の参加、福祉専 門職員の実習機関、災害時における災害弱者の緊急一時入所など積極的な地域支援 |
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を展開していきます。さらに、より地域へ密着するため法人の事業として、障害者 デイサービスやホームヘルプサービスの提供も長期計画の重要検討課題として取り 組んでいきます。 ２ 基本的な取り組み （１） 在宅障害者に向けて ① ホームページ・広報紙等の内容充実を図り、誰にでもわかりやすい施設情報 の発信を行うとともに、見学依頼やメール等からの問い合わせの際には、利用 者サイドに立った親切・丁寧な対応により支援の充実に努めます。 ② 在宅障害者向けの様々な情報を収集し、それを提供する相談窓口を設置しま す。相談の際には個人情報保護の規程を周知徹底し、安心して気軽に利用して もらえるよう配慮します。 ③ 地域で活躍している障害者に、施設見学をしていただくなどの機会を設け、 様々なアドバイスや指摘を受け、支援の取り組みに活かします。 （２） 他機関との連携 ① 隣接するあけぼの医療福祉センターと効果的・有機的な提携を図り、リハビ リなど利用者の希望に対応できる支援体制をめざします。 ② 養護学校からの実習受入れについては、生徒の可能性を最大限引き出せるよ う支援し、その後の進路相談や移行支援先として継続支援を行います。 ③ 中途障害者のリハビリ系病院からの対応において、いち早い受入れ支援がで きるよう、医療ソーシャルワーカーとの連携・調整を図り可能性を広げます。 ④ 障害者職業センターやハローワークとの連携、申請、相談を密に行い、企業 実習から就職への取り組みを強化し、就職達成率アップをめざします。 ⑤ 地域情報や在宅障害者ニーズを的確につかむことは重要です。窓口である市 町村との信頼関係を構築するため、説明会、施設見学会などを開催します。 （３） 地域社会との連携 ① 圏域ネットワーク会議の一員として、各種障害の本人部会・保護者部会等の 連合による横の連携をもち、新制度勉強会をはじめ「新たなやまなしの障害者 プラン」遂行と検証に努めます。 ② 地域ボランティアの受入れ、福祉専門職の実習受入れ機関として、積極的に 機能し、その和を広げて地域の意識を高めます。 ③ 地域への施設開放と相互理解を求める継承事業として、「そよかぜの森コン サート」を再開するほか、地域の人とのふれあいを深める行事（老人会とのス ポーツ交流会、納涼会など）を実施します。 |
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３ サービス内容 （１） 短期入所事業 ［宿泊定員：３名 日中受け入れ定員（知的・児童）：７名］ ① 対 象・・・身体障害者 知的障害者 児童 ② 利用期間・・・概ね１週間としていますが、家族の疾病や旅行等、申請理由 に応じた便宜を図ります。 ・地域への広報にあっては、利用状況をわかりやすくホームペ ージで公開するほか、パンフレットを福祉事務所等に配布して 短期入所の受入れを積極的に促進します。 |
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③ 支援内容・・・利用者の身体状況と人格に十分配慮し、家庭環境等をふまえ 適切な支援を行います。また、希望により施設サービスの提供 （作業を通した日中活動）を行います。 ④ そ
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他・・・利用者と家族の意向により、長期的な展望から後に施設支援 を受けるための、準備・訓練期間として利用できます。 ・火災や天災等で自立した生活が困難となった在宅障害者のた め、可能な限り短期入所を開放します。 （２） 通所事業 ［併設型 定員：１９名］ ① 作業支援・・・利用者の将来目標、適性が反映された適切な所内作業ができ るよう、多彩な作業内容の提供と自助具の開発を行います。 ② 就労支援・・・一般企業への就職に向けた支援を行い、利用者の社会性と可 能性を引き出します。また、専門スタッフの設置により常に関 係機関との連携とその後のフォローアップを行います。 ③ 行事支援・・・作業を通した施設利用の中で、他の楽しみや情緒豊かな生活 が季節感とともに感じられるよう、年間諸行事を計画・実施し ます。 ④ 送迎支援・・・自己通勤が困難な方には、希望により送迎サービスを安全に 行います。 ４ 地域福祉の前進のために 「自立と共生をめざし、さらなる地域福祉の充実と発展のために」 当法人では、 平成１６年度に策定した「経営改善計画」の中で次の新事業を盛り込みました。今 後、長期計画を策定しその実現のため努力していきます。 （１） デイサービス事業 ［入浴・食事・送迎を有するⅠ型］ ① 創作支援・・・利用者の趣味や生き甲斐のもてる創作活動を支援します。 ② 生活支援・・・入浴や食事サービスをはじめ、ADLの向上支援を行います。 ③ 相談支援・・・利用上の問題点、苦情等の相談に適切に対処します。 ④ 作業支援・・・利用者の希望により、受託加工等簡易作業を提供します。 （２） 居宅介護事業 ［ホームヘルプサービス］ ① 生活介護・・・買物、調理、洗濯、掃除等の代行支援。見守り、話し相手等 精神面でのケア的な支援を適切に行います。 ② 身体介護・・・入浴、清拭、整容、着替え、体位交換等の介助を行います。 ③ 付き添い・・・病院、役所等に付き添い支援を行います。 ④ 移動介助・・・目的場所までの移動サービスを行います。そのために、地域 の運送認可を取得し、適切かつ安全な「福祉有償運送サービス」 として取り組みます。 |
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⑥入所者の地域生活移行への取り組み
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１ 地域生活移行への基本的な考え方 障害をもっていても「住みたいところに住み、生きたいように生きる」いわば 地域生活移行の考え方が一般的になっています。しかしながら、利用者個々の状 況を見ると高齢化、障害の多様化、重度・重複化の傾向が年々顕著で、地域生活 移行は容易でない状況も見受けられます。こうした中にあっても、ワークホーム ２２年間の取り組み、実績をふまえ、利用者の地域生活移行を最低でも年間５％ の数値目標を掲げ支援いたします。 また、法人としても、これをより確実なものとするため長期計画を策定し、デ イサービス事業、ホームヘルプサービス等総合的・有機的で血の通った在宅支援 |
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の拠点をめざしていきます。 ２ 利用者の意志確認と選択 利用者だけでなくその家族も含め、個々のニーズを的確に捉え、利用者の自己 決定を最大限尊重しながら、それを基に利用者が積極的に地域での生活をしよう と言う意欲が出るまでリードします。一方で地域移行支援マニュアルを整備し、 それに沿った個別の地域生活移行プログラムを作り、日常訓練などの支援を行い ます。 ３ 家族の理解 家族にはホームヘルプ等在宅サービスの情報提供をし、自立生活訓練状況や実 習等の状況を見ていただくなどで不安を取り除きます。 また、地域生活の継続が困難となった場合は、再入所（またはショートステイ 利用）できるよう配慮します。 ４ 地域住民の理解 ノーマライゼーションの理念の普及啓発は進んできましたが、共に生きる社会 づくりはまだ不十分な面もあります。 こうしたことから地域生活移行を促進するためには授産作業における積極的な ボランティアの受け入れや「そよかぜの森コンサート」「ふくし村まつり」など の諸行事等を通して地域住民に障害のある人の特性を正しく理解してもらえるよ うに努めます。 ５ 地域生活移行のための支援内容 地域で住民の一人として生活していくためには、住まいや就労などの日中活動 の場・余暇活動の場の確保が必要です。その他にも、ホームヘルパーなどによる 生活支援や相談支援、権利擁護などの幅広いニーズが生じてきます。これらを効 果的に解決していくため、圏域ネットワーク、地域の社会福祉協議会、ハローワ ーク等の関係機関と緊密な連携を図ります。 （１）自立した生活の支援 地域生活に移行する際には、多くの課題の解決と学習が必要となりますが、 施設内での対応が可能なことについては必要に応じ日常生活支援を個別または グループ単位で行います。 ① 日常生活用具の給付、補装具の申請等各種福祉制度の情報を提供し、制度 の内容や手続きの方法について繰り返し支援を行います。 ② 金銭管理については、収入・支出を十分理解を促したうえで計画的な金銭 |
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使途方法についての支援します。 ③ バス・タクシー等公共交通の利用方法についてはグループ活動として実際 に職員付き添いのもと体験の中から理解出来るよう支援します。 ④ 自宅のバリアフリー化、成年後見制度などの課題については利用者と専門 家をつないでいきます。 ⑤ 働く意欲を失って地域生活移行も困難な高年齢の利用者に対しては、グルー プホームなど高齢者施設との密接な連携の下、柔軟な支援をしていきます。 （２）就労の支援 ① 生活基盤を確立するためには就労の場の開拓、確保が肝要です。就業にあ たっては本人・家族の意思を確認したうえで |
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・ハローワークへの求職登録と求人情報の選択 ・障害者職業センターでの職業評価を受け ・企業見学、面接を経て双方が一応の納得が得られた場合 ・就業を前提とした実習（就労移行計画の作成） ・就職 ・職場定着支援 等の一連のながれをスムースにするため、施設は関係機関と密接な連携をと っていきます。 ② 直ちに一般企業への就業が困難な場合は、ワークホームの通所への切り替 えや地域での通所作業所の利用も考慮します。 ③ 利用者の就業意欲を高めるために、個々の状況に応じ企業実習を行います。 （１６年度実績４名） （３）充実した生きがい活動 地域生活移行後の日中活動の場として、デイサービス、ホームヘルプサービ スの利用を希望した場合は、在宅支援メニューの内容及び活用についての情報 提供を行い、その利用については地域の支援事業者との連携を図りながら勧め ます。 その他、在宅での余暇時間の有効活用が図れるようクラブ活動においてはボ ランティアを活用しながら利用者の趣味を助長します。 |
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⑦ 社会福祉村内の他施設との連携
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社会福祉村全体が大きなリハビリテーションセンターであることから、施設相互の 連携により医療、訓練、療養、就労、生活など障害を取り巻くあらゆる場面での前進 が期待されます。ワークホームとしても与えられた任務達成のため、主体的な意図を もって施設相互の連携を深めていきます。 １ 施設間との連携 （１）養護学校との連携（あけぼの養護、わかば養護、富士見養護旭分校） ① ワークホームは養護学校卒業生の進路の選択肢のひとつとしての役割を担って います。 ② 生徒の訓練実習や生活体験を積極的に受け入れ、施設への理解を深めます。 |
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③ 利用者が学園祭や発表会に出席して、人生の先輩として励まします。 ④ 進路指導担当職員との情報交換・進路相談を緊密に行います。 （２）更生施設との連携（あけぼの医療福祉センター成人寮、育精福祉センター、みだ い寮） ① ワークホームは更生訓練終了後の進路の選択肢としての役割を担っています。 ② 更生訓練をしている利用者の作業実習や生活体験の場として提供し、施設への 理解を深めます。 ③ 各施設の行事に参加して相互交流を図ります。 （３）授産施設との連携（梨の実寮） ① 授産施設での作業訓練内容や地域移行向けた方法などの情報を交換し、それぞ れ取り入れ可能な項目を検討し活用します。 ② 授産製品の相互販売をとおして、利用者の訓練、利益確保を図ります。 ③ 障害種別の垣根を取り払う動きがある中、同じ授産施設という立場で各施設の 行事に参加して相互交流を図ります。 （４）医療機関との連携（あけぼの医療福祉センター、北病院） ① 定期診療による利用者の継続した見守りをします。 ② 障害の重度重複化が進んでいる中で、心を病む利用者が多くなっており、その 外来治療などの連携を深めます。 ③ 施設におけるリハビリテーション及び治療等の助言をいただきます。 ④ 利用者の地域移行に向けて、あけぼの医療福祉センター内の「総合相談窓口」 にある地域療育等支援事業の拠点を活用します。 ２ 社会福祉村全体との連携 各施設の建物や様々な設備を相互に開放し、有効活用することにより、施設の理解 と仲間づくりのきっかけを作ります。また、職種や専門職員による横断的な会議など により、情報の共有とスキルアップを図り、ひいては、利用者の支援向上に繋がります。 さらに、社会福祉村内の緊急事態や災害時の援助・協力は、利用者の安心・安全の ためには不可欠なため、施設間のより一層の連携を深めます。 （１）それぞれの施設が主催する講演会・スポーツ大会等の行事は情報公開し、利用者・ 職員等他施設の参加を促します。 （２）所属長会議、総務関係職員による連絡調整会議、支援・指導課長会議、栄養士会、 |
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看護師会等職員の専門分野毎の会議が多くあります。今後、不足分野の充足も含め 一層の機能発揮に向け、相互に努力していく必要があります。 （３）火災に関しては相互協力体制が確立していますが、その他の災害時の人的、物質 的援助や協力についても検討していきます。 （４）利用者の無断外出泊の捜索、徘徊者の見守り、病気・けがの救護等について施設 間の相互協力をします。 （５）ゴミ処理、立ち枯れ木の伐採、除草等施設相互が協力した方が効果的な事柄につ いてはその方法を検討していきます。 |
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（６）社会福祉村まつりやプール清掃など社会福祉村全体で行う活動への全面的な協力 をしていきます。 |
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⑧ 職員の確保計画
⑨ 職員の研修計画